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ゴム部品の複製実験 パート2

ずいぶん以前に、ゴムタイヤの複製実験をやって記事にした(→こちら)のですが、
あんな内容でもコンスタントに参照されているっぽいので、最近行った別の実験の内容をご紹介します

今回の実験対象になったのは、この古いロケットのプラモです

『ガンマー3号 宇宙ロケット』の名義替え再販品・『アポロ 宇宙ロケット』の先端部分のゴム部品

手持ちジャンクは本体だけですが、元は発射台からスプリングで飛ぶ仕掛けがありまして、
破損防止の為か?先端部分はゴム部品になっていました
ただ、素材的な理由で当然ながら経年劣化が激しく、ここが無事な個体はほとんど無いようです
ジャンク品では、そもそもここが残ってないことも多いようですね

コイツは、見た目はなにかの圧迫跡が残っていますが、この程度はむしろマシな方かも…
ただやはり、見た目以上に劣化が進んでおり、ゴムとは思えないほどにカチンコチンのぼろっぼろです


…ので。
まずは数日かけてポリメイトを浸透させて一時的に軟化させ、どうにか砕かずに取り外しまして…

おゆまるとエポパテで複製を作り…


変形や亀裂部分を形状的に復元し、2次原型としました


適当な紙コップに石膏を溶いて原型を沈め、片面型を作ります
マステを貼っているのは、イカダの役目と、パーツ端面をはっきり出す目的です
石膏は比重が高いのでこの程度のイカダで十分浮いててくれます♪


石膏が固まったら原型のお尻に穴開けて棒を接着して引っこ抜きます
今回は形状が単純なのと原型が硬質な素材なので、
石膏型に少し湿り気が残ってるうちに引っこ抜いてしまいました


内壁に、気泡が残らないように綿棒でシリコンシーラントを塗りつけていきます
この時点では、表面に気泡が残らないことを最優先で、完全に充填しません
内部への充填は後の工程で…


これらの作業の合い間に、本体側にマスキングテープとマスキングゾルで保護層を形成しておきます
今回、使用する素材は非常に接着性が高いので、あらかじめ剥がれる層を用意しておくわけです



さて、塗りつけた皮が硬化しました
シリコンシーラントというものは湿気で固まる上に石膏とは接着性が無いので、石膏型と相性がいいです
整形物はプニプニなので型の方にも優しいですしね♪


ココでいよいよ、出来た皮の内部にシーラントを充填して、ロケット先端の指定位置にムニっと…


今度は少し長めに(半日以上?)時間をおいて、脱型します
見事にツルンと外れてくれましたが、
案の定マスキングゾルはガッツリ食いつかれてゴムから剥がれません…


でも大丈夫♪予想の範囲内です♪
マスキングゾルは水溶性なので、水洗いでイナフ



本体にもノーダメージでした♪
今回使用した材料は、信越シリコーンの『KE45W』というものですが、
これはたまたま手元にあったからという理由ですので、
1液型のシリコンシーラントならどれでも同じ手順でできる筈です
ホームセンターには数百円で着色済みのものも売ってますのでお財布にも優しいかと♪
石膏も安いですしね

なお、シリコンシーラント材には、「脱オキシム型」「脱アルコール型」がありますが、
混用さえしなければ、ぶっちゃけどちらでも同じです
混用すると硬化不良を起こすので、一度使いだしたらずっと変えない方がいいかな?程度ですかね


ムスメ1号が、大学までの通学途中に毎日通る大阪・梅田
そこにある、新阪急ホテルのベーカリーで人気商品なのがこの『ゆめねこ食パン』
見た目メインで人気が出たんでしょうが、さすがはホテルのベーカリ、そもそも食パンとして美味しいです♪

ネコの顔書いたりしてるとトーストが冷めちゃうので、「の」だけ書いてみたw


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No title

シール剤でこんなゴム複製ができるなんて、目からウロコです。
石膏の型も、紙コップを使えばお手軽そうですね。

ネコパン、そこの部分を上にして、耳に見立てているのか…思いついた人頭柔らかいなぁ

No title

お~!美味しそうですね~
ネコ型食パン
ってそっちかいw

しかしネットでお手軽クッキング的な解説
参考になります~w
しかし凄いな~
もう本物のロケットとか作れるんじゃないですかw

No title

『ガンマー第三号』って・・・
カークとスポックが出ないほうの宇宙大作戦ですか(笑

ココは手軽にエポパテやらでレプリカ復元しそうですが、材質までとは脱毛・・・もとい脱帽です。

>ネコの顔書いたりしてるとトーストが冷めちゃうので、「の」だけ書いてみたw
なにこれなにこれ!すごーい!たのーしー!
へてさんは「の」の字を書いて食べるフレンズなんだね!

No title

こ、これは!!
最近、カーモデル作成中の私にはものすごく有意義な記事なのでは?
同じような手法を使えばタイヤ(スリックタイヤ?)の複製か再生も可能??

ちなみに黒いのもあったりするのでしょ~か?(調べてみます)

No title

これで、あのザクとかグフとか はたまたガンダムとかもできちゃうんじゃ無いですか!
↑難易度高くてしませんがw

って、突然女子のような記事に変わってw
いやん、可愛いw
隣のカシューナッツ?かなぁ?
気になります。

No title

> たけおさん
以前は靴底修理用のゴムを使ってたのですが、溶剤の乾燥で固まるタイプなので厚盛りすると時間はかかるは、ヒケはすごいわ、うまく複製できても日に日に硬くなってくるわと、
あんまりよろしくない状態だったのです

シリコーンゴムの場合、盛り付けの厚みは硬化時間に関係ないし、ヒケないし、いつまでもプニプニと弾力を保ってくれるしといい事ずくめです♪

ネコパン、最初はそんなところからの発想なんでしょうが、人気が出た今では、わざわざこの形の型を作って焼いてるようですよ

No title

> g_2ggdさん
食い物ネタも大好きなへてかるぴでゴザイマスw
以前からちょっと気になってて家族にも話してたんですが、
それをムスメ1号が思い出して、通りがかったついでに買ってきてくれたのでした♪

仕事上、リアルでもかなり以前にロケット絡みの事をやった時期も有ったりしますけど
ワタシ個人でできるのはプラモまでです~

No title

> メロウリンクさん
そうそう、それです♪
ホントいうとロケット戦車の(大)のプラモ今でも欲しいんですけど
現実問題、もはやワタシみたいな庶民にはどうすることも…
やっぱり「ゴム製品」って大事ですよね!!

No title

> 真・真キムさん
スリックタイヤの複製でしたら、今回と前回実験の記事を一通り読んでもらえれば、真・真キムさんなら余裕かと♪

今回も前回も単に「手持ちの素材」であるから>という理由で白いゴムを使いましたが、
ホームセンターには最初っから黒色などになってるのが1本数百円で売ってるので、それをご使用いただければさらに楽勝かと♪

No title

> 骸骨丸さん
そう、この手法を使って作り上げれば安彦可動も思うがままですよ

「♪可動~戦~士~ガンダム~、ガンダム!♪」てなもんです

おそらく、我が家で一番女子力高いのは、お父ちゃんであるワタシ♪
ビンは、色々なナッツのはちみつ漬けで、以前ワタシが作ってたのを食ってしまったムスメがどっかのお店で買ってきたものです
美味しいですよ~(ジュルリ)

No title

お~♪ コレは!
全国の宇宙ロケット持ってるけど ゴムパーツが欠損、もしくは 劣化しちゃってボロボロだよ 族には朗報です!
是非 量産して (私以外の人には)1個 1万円で販売して下さい! (笑)

No title

> スチュピッド6さん
白状しますと、かなり長い間放置してた案件なんですがw
このロケットは、間も無くSTP第六惑星に向けて発射できそうです♪

現在燃料の充填中であります

No title

前回の記事も読んだ気が?
久し振りに石膏買ってこようかな!

No title

> kamasaさん
軟質素材の複製の場合、型の方が硬くないと歪みが出やすいと思うんですよ
そういった意味でも、石膏は「向いてる」と思います♪
シリコンシーラントはヒケずにまんべんなく固まってくれていいんですけど、通常のシリコン型には同化しちゃいますしね…

何より、安いのと無臭ってのが有りがたいですね♪

No title

いろんなテクニックを使っておられ、大変興味深く拝見しました。

すいません。模型のことをよくわかっておらず、質問なのですが、エポパテで複製した物をもう一度、シリコンで複製するのは、ゴムの質感を出すためですか?

食パンも大変おいしそうです。家の近くにある柔らかい食パンを買いに行こうかなと思ってしまいました。

No title

> トギエモンさん
そうですね、形状復元だけならエポパテで終えて良いのですが
プラモでわざわざゴム部品を使ってる箇所は、なにかしら理由がある事がほとんどなので…
で、古いプラモはソコの部分が劣化しちゃってるとw

ギミックが使えないとか、動力モデルなのに走れないとかだとやっぱり悲しいのと、やはりオリジナルに質感を近づけるには、柔らかかった部品は柔らかく再現するのが一番かな?なんて直球思考なのです♪

No title

なるほど~♪ゴムの複製って経験ありませんが今後、必要になるかもしれませんので良かったです。ありがとうございます~♪勉強になりました~♪(^o^)

No title

> ネビィラ 71さん
やっと、とりあえず酷い失敗はせずに済むようになったというレベルで、まだまだ研究の余地は多分にありますけど、
今のところ「石膏型」アンド「シリコン系ゴム」は相性の良い組み合わせみたいです♪

ちゃんと型の表面処理をしてやれば、生ゴムで作るのが一番オリジナルに近づくのですが、
生ゴム自体の入手性とか、その硬化の為にアンモニアが必要だったりとか、
成形物の寿命も結局そう長く無いだろうとか、
色々考え合わせれば、現状の方法は、ほぼ「正解」に近づいたかな?と思ってます
近隣のホームセンターで、石膏とコーキング材合わせて1000円ほどなので、なにかの折に一度試してみてください~

No title

コレ、面白いですね~👍
石膏はちょっとハードル高いなぁ…と思う現状のオレですが、

いつか必要になりそうな技術だなあ。。
とも思う、ガングヤロウなのでした(笑)

No title

> ごんちゃっくさん
石膏自体は安いですし、大雑把に水と混ぜ混ぜすれば10分もすればほぼ固まるし、無臭・無毒だし、
実はなかなか使いでの有る素材だと思うこの頃です♪
もちろん、ディオラマ作りにもお役立ちですしね

ゴム部品が自分で作れると、タイヤやらキャタピラやら、柔らかオパーイやら、またひとつ世界が広がるかな?と、チャレンジ中なのです♪
プロフィール

へてかるぴ

Author:へてかるぴ
旧キット大好きなおっさんです
その他バカ話も好物です

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